エクセルのVBAを活用することで、以下のような業務効率化が可能になります。
- データ処理の自動化: 日々のルーチン作業Iを簡素化し、作業時間を大幅に節約。
- 帳票やレポートの自動作成: 定型的な書類作成を迅速に行える。
- システム間の連携: ExcelとAccess、または他のソフトウェア間でデータ連携を実現。
「VBAベーシック」とは、VBAの技術力を証明する資格です。この資格を持つことで、「効率化の実現に貢献できるスキル」があることを客観的に証明できるようになり、上司へのアピールや転職に活用できます。
25~30時間の勉強時間で合格可能ですので、非常にコスパの良い資格といえます。
この記事では、VBAベーシックの合格率、おすすめの勉強方法を紹介します。
VBAベーシック資格について
VBAベーシックとは
VBAベーシックは、VBA(Visual Basic for Applications)の基本的な操作と文法を学び、ExcelやAccessでの業務自動化のスキルを証明する資格です。
具体的には、Excel VBAやAccess VBAを使用し、変数の定義、セル操作、簡単な関数の利用方法などが問われます。
初心者向けで、誰でも受験できるため、様々な職種で役立つ資格です。
VBAとは
VBA(Visual Basic for Applications)とは、マクロを記述するときに使用する「プログラミング言語」の名称です。VBAはExcelだけでなく、WordやPowerPoint、AccessやOutlookなどにも組み込まれています。
つまり、VBAの勉強をするということは、様々なアプリケーションの業務改善が図れます。
VBAベーシックとVBAスタンダードの違い
EXCEL VBAにはベーシックとスタンダードの難易度が異なる二つの資格があります。
二つの違いはこちら↓↓
試験科目 | 概要 |
---|---|
EXCEL VBAベーシック | EXCEL VBAの基本文法を理解し、基礎的なマクロの読解・記述能力を診断します。ベーシックレベルで診断するスキルには、変数、セル・シート・ブックの操作、条件分岐、繰り返し処理などが含まれます。 |
EXCEL VBAスタンダード | ベーシックよりも難易度が高いです。 プロパティ・ソリッドなど、EXCEL VBAの基本文法を理解して、ベーシックレベルよりも高度なマクロ読解・記述する能力を診断します。ベーシックレベルの内容に加え、配列、探索とオートフィルター、並び替え、テーブル操作、エラー対策などが含まれます。 |
試験形式と合格基準
EXCEL VBAベーシックの試験はCBT形式(コンピュータベーステスト)で行われ、選択肢や穴埋め問題などが出題されます。
1,000点満点中650~800点以上の正解率で合格となります。
試験会場により日程が異なり、受験者がスケジュールを柔軟に選ぶことが可能です。
合格率
VBA(Excel・Access)の基礎レベルの資格であるExcel VBA ベーシックの合格率は、2019年5月から2023年12月までの受験者データによると、約81%です。
ちゃんと勉強すれば十分合格が狙えるね
勉強時間と難易度
VBAベーシックの合格には、約25~30時間の勉強時間が推奨されており、1日1時間程度の学習を1か月弱続けると合格ラインに達する見込みです。
試験の偏差値は45程度で、難易度は比較的低めとされ、IT初心者でも取り組みやすい内容です。
参考として、他IT系資格との比較表を作りました。(難易度は勉強時間と合格率から主観で設定)
資格名 | 難易度(★~★★★★★) | 勉強時間目安 | 合格率 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
VBAエキスパート(ベーシック) | ★★☆☆☆ | 約20~40時間 | 70~80% | VBA初心者向け。ExcelやAccessの基本操作ができる人なら短期間で取得可能。 |
VBAエキスパート(スタンダード) | ★★★☆☆ | 約40~60時間 | 50~60% | VBA中級者向け。応用的なコードやエラー処理が出題される。実務経験があると有利。 |
MOS Excel エキスパート | ★★☆☆☆ | 約30~50時間 | 80~90% | Excelの機能活用スキルを問う。関数やピボットテーブルの操作が中心で、VBA知識は不要。 |
ITパスポート | ★★☆☆☆ | 約50~100時間 | 50~60% | ITの基礎知識全般を問う国家資格。IT初心者向けだが範囲が広い。VBAの知識は不要。 |
基本情報技術者試験 | ★★★★☆ | 約200~300時間 | 25~30% | ITエンジニア向けの国家資格。アルゴリズムやプログラミングが中心で、VBA以外のスキルも必要。 |
簿記3級 | ★★☆☆☆ | 約50~100時間 | 70~80% | 会計・経理の基礎資格。VBAと関連する業務(帳票作成や自動化)を補完する資格として有用。 |
宅建(宅地建物取引士) | ★★★★☆ | 約300時間以上 | 約15% | 不動産業務に必須。範囲が広く法律知識を要するが、VBA知識は不要。 |
Python3エンジニア認定基礎試験 | ★★☆☆☆ | 約30~50時間 | 約70% | プログラミング初心者向け。Pythonの基礎文法を問う試験で、VBAの代替技術として注目されることも多い。 |
合否判定はいつわかる?
VBAベーシックの合否判定は、試験終了直後にわかります。
試験終了時に、得点と合否が表示され、試験結果レポートがもらえます。
また、後日Webサイトで試験結果を確認することもできます。
受験料と割引制度
受験料は13,200円(税込)で、割引制度適用の場合は11,880円となります。
割引制度について
以下の資格を、1つでも取得している方が、VBAエキスパートを割引価格で受験できます。
- VBAエキスパート
- マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)
- IC3
- ビジネス統計スペシャリスト
- 外交官から学ぶ グローバルリテラシー
- コンタクトセンター検定試験
- 令和のマナー検定
お申込みの際に、「割引受験制度を利用すること」「過去に合格した資格の受験日、科目名」を試験会場に伝えることで、割引されます。
VBAベーシックの勉強方法について
VBAベーシックの勉強法は大きく三つあります。
- 公式テキストを勉強
- 公式テキストに付属のオンラインテストを受ける (何度も受けれる)
- 業務でVBAを使用
正攻法は、①と②です。(③もやるのがベスト)
模擬テストとしては、②の方法しかないため、公式テキスト購入はマストといえます。
公式テキストについて
VBAベーシック公式テキスト
- なんとかなりそうなボリューム感ですよ
-
目次込みで200ページほど。
- 取り組みやすい内容
-
用語を詳しく説明してくれている。一つ一つの操作が細かく記載。
テキストの構成
テキストの中身はこちら↓
章 | 内容 |
---|---|
1 | マクロとVBAの概念 |
用語と概念 | |
ブックとマクロの関係 | |
マクロとセキュリティ | |
2 | マクロ記録 |
マクロ記録とは | |
[マクロの記録]ダイアログボックスの設定項目 | |
個人用マクロブック | |
3 | モジュールとプロシージャ |
モジュールとは | |
プロシージャとは | |
4 | VBAの構文 |
オブジェクト式 | |
ステートメント | |
関数 | |
演算子 | |
5 | 変数と定数 |
変数とは | |
変数を宣言する | |
変数に代入する | |
変数の名前 | |
変数の適用範囲 | |
定数とは | |
6 | セルの操作 |
セルを操作する | |
Valueプロパティ | |
セルの様子を表すプロパティ | |
別のセルを表すプロパティ | |
セルを表すその他の単語 | |
セルのメソッド | |
複数セル(セル範囲)の指定 | |
行や列の指定 | |
7 | ステートメント |
条件分岐(If~Then~Else) | |
Select Caseステートメント | |
ループ(For~Next) | |
ループ(Do~Loop) | |
ループ(For Each~Next) | |
ループの制御(Exit、Continue) | |
8 | 関数 |
関数の定義 | |
引数の指定 | |
戻り値の設定 | |
関数の呼び出し | |
関数の利用例 | |
9 | ブックとシートの操作 |
ブックの操作 | |
シートの操作 | |
シートの保護 | |
シートのイベント |
VBAベーシック試験を受けた感想
1000点満点中950点で、合格でした! 合格基準は700点以上なのでだいぶ余裕でした。
問題数が40問なので、1問25点とすると、2問外れたようです。
エラー箇所を指摘する問題が全くわからなかったので、そこが外れたのではと思います。
試験時間は?
試験時間50分に対して、約30分で回答を終えました。だいぶ余裕があった印象です。
試験内容は?
公式テキスト付属のオンラインテストと同様の内容でした。
試験までの勉強時間は?
通勤時間で毎日約20分勉強していました。土日も含めると約20時間の勉強時間です。
VBAベーシック取得に向け知っておいた方がいいコマンド
VBEの起動コマンド
Alt キー + F11 キー でマクロ編集画面(VBE)を起動できます。
VBE内ですぐにマクロ実行
VBEの画面内で F5キーを選択
エクセルシート内ですぐにマクロ実行
Alt + F8キーを選択
まとめ
エクセルのVBAを活用することで、業務効率化が可能になります。「VBAベーシック」は、VBAの技術力を証明する資格で、上司へのアピールや転職に活用できます。
25~30時間という短時間で合格可能というのがGOOD!!
この記事を参考にVBAを勉強しながら、ついでに資格も取ってしまいましょう!
応援しています!
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